今から2年前に口腔底から舌にかけて硬いしこりがありました。すぐに大阪市内の総合病院を受診したところ、口腔底がんの診断を受けました。その後手術を行い悪性腫瘍部分を除去してもらいましたが、再発し頸部リンパ節にも癌が転移してしまいました。放射線療法や化学療法も実施しました。 

コメント

①初診日から1年半後の障害認定日当時の診断書を提出し申請するか、現在の障害状態（初診日から2年後）の診断書を提出するか迷いました。障害認定日当時の状態は3級レベルでした。もし認定を受ければ障害認定日の翌月分から障害年金がもらえます。しかし現在は残念ながら症状が悪化し2級レベルの障害状態で、現在の障害状態を診断書に書いてもらい提出すれば2級以上の等級認定がおりる可能性が高いのですが、障害年金は申請した翌月分からしかもらえません。ご本人やご家族とも相談し、現在の障害状態で申請することを決め、主治医に診断書を書いて頂くことにしました。

②診断書は、全身の障害状態（全身倦怠感、不眠障害など）を記入する様式と局所の障害状態（そしゃく嚥下機能障害、音声言語機能障害）を記入する様式の2つの診断書を書いてもらうことにしました。場合によっては併合認定され1級になる可能性もあるからです。

③結果として併合認定が認められ1級の障害厚生年金の認定を受けることが出来ました。

平成27年12月頃、舌の裏が痛くなりました。その為、3か月後に近所の歯科を受診しました。数回消毒などの治療を受けました。しかし舌下部に強い痛みがありましたので、堺市内の病院に紹介状を書いてもらいました。堺市内の病院の口腔外科を受診しましたが、悪性腫瘍の可能性が高いと言われ、大阪市内の専門病院に紹介状を書いてもらいました。大阪市内で頭頚部外科を受診しました。口腔底の腫瘍と診断されました。その後手術を行い、舌の根は残すが前の方は切除しました。その後は月1回受診しています。

コメント

①食事はゆっくりしか食べられません。固形物は食べられません。食事は全て全粥です。食べる量が少なく、体重は10kg以上減少しました。基礎体力が落ちており、階段の上り下りはしんどく、手すりを持たないと無理な状態です。

②足はしゃがんだり、階段の上り下りがしんどい状態でした。言葉が出にくく、口の開閉はしんどく他人との会話に支障をきたしていました。唾液が知らない間に出てしまう状態です。
発音がはっきりしないので、電話対応は無理です。そしゃく嚥下については、全粥・ミキサー食が主でした。

③初診日が歯科医院でしたので、受診状況等証明書は歯科医院で取得しました。そこから1年半後が障害認定日になりますので、障害認定日から3か月以内の診断書を記載いただきました。しかし現在の主治医がお忙しいのか、途中で変わられたこともあるのか、数か所事実と異なる記載があり、本人（患者）と確認の上修正依頼をかけ修正をしていただきました。

痛みがひどく、口を開くことも障害になってきました。近くの歯科にてCTをとるが、顎関節症と言われました。しかし鎮痛剤を飲みましたが、一向に良くならない為、のどに激痛が走り、外科の診療所を受診。総合病院への紹介状をいただきました。

コメント

①動注化学療法と放射線治療

入院し、化学療法と放射線療法を受けました。令和2年1月より休職しています。現在も就労不能状態。

②＜局所の障害状態＞

流動食しか摂取できない、話しにくく、発語が聞き取りにくい。

③＜日常生活＞

全身倦怠感が酷く手足の爪の化膿の為、外出ができず、散歩もできません。

倦怠感が強く、ふらつきがあるため介助が必要です。毎週抗がん剤治療のため通院する必要があり、通院はタクシーを利用。病院内は車イス使用しました。

④受診状況等証明書を取得

最初にかかった歯科で受診状況等証明書を取得し年金事務所に提出しました。

⑤診断書の種類

全身状態は、「その他」の診断書を記載いただき、局所の障害は「言語機能・失語症」の診断書に記載いただきました。「その他」の障害は一番重い障害状態で記載いただけました。

最終的には、併合で障害厚生年金１級を獲得でき、年間２４０万円の年金になりました。