高次脳機能障害での障害年金請求例Ⅱ

＜治療経過＞

平成25年、交通外傷により受診いたしました。急性硬膜下血種、脳挫傷の診断を受け入院・加療を受けました。

仕事は事務系の仕事をしていましたが、毎日継続して就労することが難しくなり、休職することが増えました。何とか仕事をこなせるときもありますが、何もできない時もありました。

現在も食欲にはムラがあり、食べない日もありますし、妻にお金の管理を任せています。買い物は、行くと疲れるので単独では行きません。外出もしません。

＜成功要因＞

①過去に遡って障害認定日請求

初診日から1年半後が障害認定日になります。当時は軽作業がなんとかできるぐらいの就労状況でしたので、当時の主治医に診断書を書いていただき提出しました。結局診断書は現在の障害状態の診断書を含め2通書いていただきました。

②初診日の証明の取得

初診日は交通事故に遭い、救急車で運ばれた総合病院です。8年前のカルテがきちんと残っており、受診状況等証明書を書いていただくことができました。

③主治医あてに依頼状を提出

現在の主治医は、受診開始してから半年もたっていませんでしたので、十分患者さんの体調や日常生活が把握されているか一抹の不安がありました。そこで、ヒアリングした内容を文書でまとめ、診断書シートと一緒に依頼状として提出しました。

➃添付書類の整備

過去に遡って申請する場合、ご家族がいらっしゃれば、当時のご家族の所得や戸籍謄本、世帯全員の住民票など整備する必要があります。配偶者の所得証明が過去の分が取れない場合は、任意の申し立てを行い年金事務所に提出しました。

⑤障害認定日は3級、事後重症は2級の認定を受けることができました。

過去5年分の障害年金3級分が遡り受給でき、約400万円の年金が一括でもらえました。