線維筋痛症の請求は障害年金の請求の中でもかなり難易度が高い請求になります。このページでは線維筋痛症で障害年金を請求される場合のポイントを説明させて頂きます。

めぐみ：線維筋痛症という言葉を最近新聞で読んだんですが、この病気も障害年金をもらうことが出来るの？

上島社労士：はい、貰うことは可能な病気です。線維筋痛症では全身に疼痛が走り、夜も寝られないほど苦痛を感じる方が多いです。又、歩行等もゆっくりしか歩けなくなる方もいらっしゃいます。

めぐみ：どういった診療科で診てもらっているんですか？疼痛だから内科かな？

上島社労士：主に整形外科へ通院される方が多いです。その他膠原病内科やリウマチ科、ペインクリニックなどへ受診されておられる患者さんもいらっしゃいます。

めぐみ：診断は容易なんですか？

上島社労士：お医者さんが線維筋痛症の確定診断を下すのはなかなか難しいみたいだよ。原因不明の疼痛で何年も整形外科を受診されておられる方もいらっしゃいます。正確な診断をいただくのにいくつかの病院を転々とされている患者さんもいらっしゃいます。

めぐみ：へ～、そうなんだ。うまく専門医に診てもらうとよいね。

上島社労士：そうなんだけど、線維筋痛症の診断をしていただいた先生の中には障害年金の診断書を書いていただけない場合もあり、障害年金の診断書を書いていただくのに時間がかかる場合もあるんだよ。

めぐみ：この病気の場合は診断書のシートは何を使うの？

上島社労士：肢体の診断書を通常使います。ものをつまんだりタオルを絞ったり、歩行や階段の昇降等の日常生活動作の障害の程度が重要視されますが、筋力の測定や関節可動域の測定も記載されるとより良い診断書になります。さらに、先生が診断書を書いていただけない場合は、うつ病などの診断名で精神科や心療内科の先生に精神の診断書を書いていただくケースもありえます。

めぐみ：うつ病って、線維筋痛症の患者さんでうつ病を患っておられる方が多いのね？

上島社労士：そうなんだ。痛みによる不眠でうつ病になる方もおられます。更に家族や会社の同僚から動作が遅く単に怠けているだけと間違って認識されたりすると、患者さんの苦痛は増加し、うつ病がますますひどくなったりします。治療には家族や仕事仲間の気づかいややさしさが必要と思います。

めぐみ：ほんとにそうですね。社会保険労務士にとって活躍できる場面が増えますね。

上島社労士：私の開業第一号のお客様は線維筋痛症の方でした。うまく障害厚生年金2級を取得できました。

めぐみ：線維筋痛症の申請で気を付けることはありますか？

上島社労士：初診日をどの病院の分で初診日とするかが一番重要です。痛みを訴えて受診されても、原因不明や、異なった診断名を記載されたり、検査の結果異常なしと判断されるケースもあり、受診状況等証明書を取得する場合は注意が必要になります。
　さらに厚生労働省研究班がだしている線維筋痛症の重症度分類試案のステージも診断書に記載いただく必要があります。これは米国のリウマチ学会診断基準を基に厚労省が作成した試案なんだけどね。

めぐみ：結構難しそうね。一般の人には難しそうね。

上島社労士：線維筋痛症の障害年金のご申請は極めて難易度が高いから、障害年金を専門にしている社会保険労務士に委任したほうが円滑にいきますよ。